鎌倉から、こんにちは

「鎌倉発、韓国ソウルまで。」
徒歩の旅を終えて、あらたなスタート!
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湘南の若い夫婦、若いカップルについて考えてみた。

 

【第一話】若い夫婦

 

 

満員の江ノ電に稲村ケ崎駅から若いカップルが乗ってきた。

男が大事そうに抱えているのは飴色というかマホガニー色のような小さな木製のチェア。

四本足に丸い板の骨董風のシンプルなデザインだ。

稲村のアンテークの店で買ったの?」と聞くと、

「あまりにかわいくて、どうしても欲しくなり買ってしまいました」と微笑んだ。

「お揃いの二つではないの?」とさらに聞くと、少しずつ買い足すのが楽しくてと。

値段を聞くと9000円と思ったよりもかなり高い。

それでも、衝動的にどうしても欲しかったんだと納得した。

混雑した車内の少しの会話で分かったことは、二人のカップルは最近結婚した若い夫婦だった。

 

 

鎌倉育ちの若い彼は、彼女に一緒に鎌倉で住んでほしいと頼んだようだ。

 

 

生成りのワンピース姿の若い妻は

「北鎌倉駅のそばは、住んでいて静かで空気がおいしくて、とても居心地が良い所です」とはにかんで笑った。

 

 

我が家は下町浅草育ちの彼女に是非とも湘南で一緒に住もうと提案して藤沢市、鎌倉市と移り住み、すでに四十五年になる老夫婦だ。

 

 

かつては英国製のオーク材のテーブルだとか、趣味の猫足の椅子だとか、家族が増えると同時に思いれのあるの家具が少しずつ増えていった。

少しずつ買い足すのが楽しくてという少年のような彼の言葉の中に、ほとんど昔の私たちが居た。

しかし、最近の私たちは断捨離という強迫感に近い言葉に、惜しげもなくひとつずつそれらの家具を処分し始めている。

欲しい家具があれば、ひとつずつ持っていけばと言いたくなるような江ノ電の清々しい二人ずれだった。

 

【第二話】若いカップル

 

鎌倉の大通りを事情があって渋滞を覚悟で走っていた。

すれ違いざまに若いカップルの乗っている車に気がついた。

いかにも初々しいデートという雰囲気だった。

ずるずるとすれ違いざまにナンバープレートを見た。

プレートは「わ」であった。まさしく、それはレンタカーだ。

 

 

私の借りたレンタカーも「わ」だった。

 

昔は羞恥心からくる劣等感で緑色のガムで「わ」のしっぽに丸く張り付け「ね」に変えたという冗談話もある。

最近はデートで恥ずかしげもなく堂々と気にせず乗っている。新感覚の知恵なのだ。

私の若い頃は彼女とのデートのために懸命になって車を買った。もちろんローンだった。

 

 

私は広告会社の担当業務が自動車メーカだったので本社ショウルームに展示してあった新車「ギャラン」を新古車割引として格安に手に入れたことがある。

現代の若者の価値観調査では「クルマ」「海外旅行」「お酒」に特別に必要を感じない時代に変貌した。

だから自動車産業にも地殻変動が起こった。

車は「所有」から「使用(シェア)」に大きく変貌し、あのトヨタでも高級車「レクサス」がレンタカーで借りられる時代になった。

「海外旅行」も実体験でなくネット情報で簡単に経験した気分になる時代だ。

「お酒」は、もはや女性を誘うツールではなくなった。

こんな調子で住宅も所有(持ち家)から使用(借家)の時代になるのだろうか。

 

 

ところで私の韓国赴任時代、副社長の乗る車はナンバープレ―トが「ホ(허)」だった。

つまりレンタカーだったのだ。

それも偶然、留守宅の住居番号と同じだった。

 

会社の資産としての経営的負担を避け、レンタカー利用の方がよかった。

例えば気に入った新型車種に簡単に変えられる。

これも既に所有から使用という知恵の一種だったのだ。

 

 

 

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